このチャリティは、売上から諸経費を差し引いた全額を、全国の児童養護施設の子どもたちへ贈るクリスマスプレゼント代を支援する『あしながサンタ』に寄附いたします。
■Art Can Save Usから、かつて子どもだった皆さまへ
前回コロナ渦で開催した「Art Can Save Us」、実は1回のみの開催のつもりでした。
それから2年が経ち…コロナ渦によって見えにくくなったせいで親の虐待によって亡くなってしまう子ども、シングルマザーが仕事を失い、自身の食事を我慢して子どもに食事を出している貧困状況、新型コロナで自宅療養中の妊婦が受け入れ先見つからず早産で新生児が死亡してしまった事故、こんなニュースが多く目につくようになりました。
そんな耳を塞ぎたくなるようなことから、今では当たり前のようになってしまった黙食での給食やお弁当、運動会も修学旅行もなし、学校ではずっとマスク、体育の授業もマスク、と自分の子ども時代と比べると、考えられないほどの自由や権利が奪われた子どもたち。大きなものから無意識レベルのものまで我慢の積み重ねは想像を絶します。
コロナ渦で一番つらい思いをしているのは子どもたちなんじゃないかと、運営(広瀬・ウルフの二人)でよく話していました。もちろん、大人も仕事を失ったり、お給料が減ったりと大変な時期だとは分かっています。
しかし、祝福され愛されて育つべき時期に虐待を受けて亡くなってしまう、
貧困により日々の食事も満足にできず、大人に甘えることすら許されず大変な思いをしている子どもたちがいることに心が痛みます。
私たちはただ悲しいねと言っているだけでは何も解決しないと話し合い、前回の経験を元に再度「Art Can Save Us」を開催しようと決めました。
寄附先は子ども向けの慈善活動団体にしようと決め、何カ所にもアポイントメントを取り、話を伺いました。「あしながサンタ」もその一つです。
あしながサンタ事業は、全国の児童養護施設に対し、子どもたちへのクリスマスプレゼント予算のサポートをしています。クリスマスプレゼント?緊急性が低くないか?と思われる方もいらっしゃると思います。正直私たちも最初そう思いました。
でも、あしながサンタのスタッフの方にお話をお伺いすると、「子どもたちの生活環境は、何も問題ないほど恵まれています。でも、子どもたちの自己肯定感を養うことはなかなか難しく、そこをサポートするためのクリスマスプレゼントなんです。」という言葉を聞き、考えが変わりました。
児童養護施設のクリスマスプレゼント予算は、決まった金額があるわけでもなく、子どもたちそれぞれに個別に予算が取られているわけではなく、予算が取られていたとしても衣服費などに使われることも多いそうです。
施設からクリスマスプレゼント予算を与えられた子どもたちは、予算の中から自分たちでAmazonなどのサイトからプレゼントを選ぶそうです。
クリスマスプレゼントってそういうものでしたっけ…?
「あしながサンタ」はまだ出来て数年のため、知名度も低く、毎年全国から寄せられた児童養護施設の要望に応えることができず、寄附金が行きわたらず、運営元の日本児童養護施設財団が各施設に謝罪のご連絡をして回っていたそうです。
それってクリスマスにプレゼントをもらえない子どもたちが大勢いるってことですよね…。
クリスマスのプレゼントって、小さいうちは親がさりげなく子どもに「サンタさんに何をリクエストしたい?」など聞いて、次の日の朝、枕元やクリスマスツリーの下に置かれているものなんだと思っていました。
お父さんやお母さんに何か買ってほしいとおねだりすること
庇護してくれる大人に無自覚に甘えてること
クリスマスにプレゼントをくれるサンタクロースという存在
街中がキラキラと華やぐクリスマス、そんな時に児童養護施設の子どもたちは何を思うのでしょうか。
子ども達には、せめてクリスマスぐらい自分たちの希望するプレゼントをもらってほしい。
どこかにいるかもしれないサンタクロースの存在を信じてほしい。
そして、自分は愛される大切な存在なんだと知ってほしい。
誰しも、どんな状況下に置いても、子どもたちにはクリスマスに楽しかった思い出、愛された思い出があるべきです。
私たちもかつては子どもでした。
それを忘れず、子どもたちに寄り添えるアートチャリティを企画したい。
そんな思いから、私たちは寄附先を「あしながサンタ」に決めました。
Art Can Save Usからの心からのお願いです。
かつて子どもだった皆さま、ぜひ児童養護施設の子どもたちのサンタクロースになってくれないでしょうか。
ご賛同・ご協力、どうぞ宜しくお願いいたします。
一般社団法人Art Can Save Us
広瀬絢子・ウルフ亜美